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2018.10.24

あなたは「あげまん」か。|BAR BOSSA 林伸次の恋愛ショートコラム

短期連載2回目のテーマは「あげまん」論。奥渋谷の入り口に位置する知る人ぞ知るお店【BAR BOSSA】の店主の林伸次さんは、お客さんの相談や話相手となることもしばしば。さまざまな人間模様を目の当たりにしてきた林さんの著書が今年発売に。出版を記念し、Grons.infoでは恋愛に関する7つのコラムを書き下ろしていただきました。

BAR BOSSA 林 伸次

「あげまん」、「さげまん」の定義とは?

あげまん 女性

先日、カウンターで「あげまん、さげまんって言葉あるじゃないですか。あれ、どう思いますか?」って質問されました。

僕は全然わからないので、妻に聞いてみたらこんな答えが戻ってきました。

「さげまんって呼ばれる女性はダメな男を選んでいて、あげまんって呼ばれる女性は将来性がある男を選んでいるだけなんじゃないかな」

なるほど。だめんずという言葉がありますが、ダメな男を好きな女性っていますよね。そういう男を選びがちな女性を世間では「さげまん」と評価してしまうというわけでしょうか。すると妻がこんなことを言いました。

「『あげまん』って映画あったじゃない。あの中であげまん女性が国会議員になろうとする旦那に『一本、一本ちゃんと歯を磨きなさい。女性はそういうところを見てるんだから』って言ったら、その旦那が奥さんが忠告したとおりに素直に歯を一本一本磨くんだよね。あれ見て思ったけど、あげまん女性と成功する男性の関係は、男性がそういう忠告をされた時に、素直に実行できるかどうかじゃないかな」

なるほど。では、さげまん女性はどうなんでしょう。

「いつまでもダメな男性って、奥さんから『こういうふうにしてみれば』って言われても実行しないじゃない。それって、奥さんと旦那さんの信頼関係が成立していないのと、旦那さんが自分に自信がなくて、いつまでも言い訳ばっかりで実行できないダメ男なんじゃなかな」

確かに「奥さんの忠告を実行する」というのは「ふたりの信頼関係ができている」ということでもありますね。さらに、奥さんが甘やかしたり、夫が忠告しても言い訳ばっかりで実行しないとなると、どんどんダメなほうへと向かっていくデフレスパイラルになっていく気がします。

ちょっと話はずれるかも知れないのですが、母親が子供の前で「お父さんはダメな人だね」って言うと、子供の教育上良くないって言われますよね。これは推測ですが、そういう家庭ってお父さん側からも、「お母さんのことを愛している」って表現もでない気がします。

以前、お客様から、「私のお父さん、朝ご飯のときに必ず『お母さんのお味噌汁は世界一だ』って言ってたんです」という、とても素敵な話をカウンターで聞いたことがあります。そのお客様もとても素敵な方なんですが、夫婦が尊敬、信頼しあって、それをお子さんに見せてきたことも無関係ではないだろうなと感じました。

ところで僕の妻は、いずれ僕が作家としてすごい印税を持って帰ってくると本気で信じていてくれていて、「それに応えなきゃ」と僕はいつも思っています(これは僕が結婚する前にそれを約束したからですが……)。僕の妻があげまんなのかはわかりませんが、相手の能力を信頼して期待すると、その能力以上のがんばりをみせる、というのもあり得るような気がします。

結論としては、あげまん、さげまんってふたりの関係性だと思います。さげまんの可能性があるかもと心配している女性の方、夫の能力を信頼して、おもいっきり期待するというのはどうでしょうか?

過去の記事はこちら

BAR BOSSA 林 伸次

1969年徳島県生まれ。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷にワンイバー「BAR BOSSA」をオープンする。カウンターの向こう側から、そこに集う人の人間模様を見守り続け、エッセイストとしても活躍。2018年7月には待望の初の恋愛小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)を発表。スタンダードナンバーの音楽とお酒のエピソードとともに綴られるのは、切なさの溢れるラブストーリー。学生から大人世代まで、自身の恋の記憶を呼び起こす珠玉の一冊。Amazonのページは

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